GHO両立支援プランナー経験談 ①②③
GHO両立支援プランナーとは:
医療やキャリアの分野で相談対応をする資格を持ち、かつ、がんおよび両立支援に関する基本的な知識を持っています。死生観に触れるような内容の相談にものり、ライフイベントと治療の両立を図る為のサポートができる一定のスキルを持った相談員を
「GHO認定両立支援プランナー」と呼んでいます。
※御本人様の了承を頂き掲載させていただいております。基本的にカウンセリング内容は御相談者様とカウンセラーとの間だけのもので、他の方にお話することは御座いません。
経験談①
・Aさん(50代)
・子宮体がん ステージ3
・相談内容【がんになり仕事を辞めるかどうか】
相談をしたきっかけ
管理職として働いていた時、がんが見つかり上司と人事に相談しましたが、制度は教えてくれるけどそれ以上の事がなくて辛くて辞めようか思っていた時に相談しました。
内容
1回目~2回目:現状確認・気持ちの整理・情報収集
3回目:現状確認・気持ちの整理・家族との話し合い
4回目:気持ちの整理・休職の決断
話してみた感想
会社では迷惑かけたくないし、変なうわさ話をされるのも嫌だし出来るだけ病気の事は言わないようにしていました。主人も子供も、話すと自分以上に取り乱すのでイライラするので何も言えていなかったんだなと気がつきました。
でもしんどいし、ふがいない自分に腹も立つし、話してるうちに色々な感情がでてきて思ってる以上に自分我慢してたんだと思いました。
会社もいったんは復帰したけど辛くて、でも周りも理解してくれないし、柔軟に働ける制度もなくて辛かったんですが、「体がつらいのに復帰に焦るのはなぜか」と聞かれて、働きたくて復帰したんじゃなくて不安だったから復帰したという事に気がつけて、そうしたらかたくなに断ってた病気療養制度を使う事も受け入れられました。
会社はいつでも辞められる。でも、自分でもできる事はまだ沢山あるし、自分が作ってきた仕事もちゃんと次の人に託せるように後任も育てるのも自分の役目だと思うのでまだまだ頑張ります。
その後
治療は続いていますが人事と復帰の相談をしています。まずは、復帰プログラムを利用した時短勤務から慣らしていき元の職場で管理職ではなく管理職補佐として仕事をする予定です。
経験談②
・Bさん(30代)
・乳がん ステージ2
・相談内容【がん治療後の再就職について】
相談をしたきっかけ
転職活動をしていた時に、イベントでブースが出ていたのでちょっと気になっていたことがあり相談してみました。ちょうどその頃治療がひと段落して体調も落ち着いてきていたので仕事を新しく始めようと思い探していました。しかし病気の事を話さなくてはいけないのか、それで雇ってもらえなかったどうしようと悩んでいました。
内容
現状確認・今までの経緯とキャリアの棚卸・これから自分がやりたい事の確認
話した感想
正直、再就職なんて無理だと思っている部分もありました。でも、まだ結婚もしたいし、子供も欲しい。その為にはしっかり働いて生活基盤を作る必要があると思いなおしました。
「がんを見つけて治療をした。それ以外で変わった部分はありますか?」という問いにハッとしました。自分が今までやってきたものは何もなくなっていない、スキルが落ちたわけではないという事を忘れていました。
その後
治療の経緯もお話し、理解を示してくれた企業様に正社員として迎えられました。
今も毎日チャレンジングな生活を送られているそうです。
経験談③
・Cさん(60代)
・正社員 妻・子供3人
・相談内容【がんかもしれない妻への対応の仕方】
相談したきっかけ
妻ががんの可能性があるという事を聞き、悩んでいた時に見つけ利用
内容
現状確認・パートナーの気持ちの確認、正しい情報収集のサポート、
コミニュケーションのサポート
話した感想
妻が「がんかもしれない」と話してきてから、仕事が手につかずとても気にしていました。
しかし、本人にこちらから聞くと嫌がられるので話せずにいました。相談をすることで、自分が病気の事を何も分かっていない事、その後の生活を不安視して妻を責めたい気持ちがある事に気がつきました。言葉がどうしても詰問になっていたかもしれない、そうなるのは自分に余裕がない事からくるものであることも腑に落ちました。
一番不安なのは妻だという事を念頭に、一緒に病院に行き、自分が出来る事から始めようと思います。
その後
在宅看病をしています。ケアマネージャーや在宅サービスの皆さんと、どうにかやっています。妻と自分の要望をちゃんと分けて伝える事がいい在宅ケアサービスを受けるコツとのことです。
ー GHO認定 両立支援プランナー
プロフィール ー
相談員1
◆臨床心理士
◆公認心理師
◆精神保健福祉士
2016年までがん研究会有明病院の腫精神科および緩和ケアチームでがん患者さんとご家族の心のケアに携わる。
現在は個人のカウンセリングオフィスを開業し、がんに関わる方を対象にカウンセリングを行う傍ら、東京医科大学病院 緩和ケアチームの心理士として勤務。
その他、東京都スクールカウンセラー、企業カウンセラーとしても従事している。
相談員2
◆国家資格2級キャリアコンサルティング技能士
◆国家資格第一種衛生管理者
◆メンタルヘルス・マネジメントII種
◆両立支援コーディネーター
学生時代海外で学んだキャリア教育に感銘を受け複数の企業で人事として採用育成に携わる。
出産育児を経験し、カウンセラーとして独立してすぐがんが見つかる。
現在は、同団体で罹患した方の個別相談や、企業内研修やワークショップを通し、がんになっても働き続けられる
社会の実現に取り組んでいる。
相談員3
◆国家資格精神保健福祉士
◆国家資格社会保険福祉士
◆国家資格キャリアカウンセラー
省庁で専門職員として従事している中希少癌が見つかり治療し寛解。
現在は地域包括支援センターで様々なケースの相談を担当。
その他、企業内での障碍者雇用に関するコンサル、都立高校でのソーシャルワーカーやキャリア支援省庁委託のSNS相談員として多岐に活躍。
相談員4
◆FP技能士フィナンシャルプランナー
◆国家資格キャリアカウンセラー
金融機関に従事しながら、家族の治療や介護を 経験。
仕事で培った「お金」の知識を、 必要としている人達へ届ける キャリアカウンセラーとして活躍中。
相談員5
◆国家資格2級キャリアコンサルティング技能士
◆国家資格キャリアコンサルタント
◆一般社団法人アンコンシャス・バイアス認定トレーナー
◆一般社団法人日本パーソナルコミュニケーション協会認定講師
長年人材業界で活躍し、がんを経験したのちキャリアカウンセラーとして独立。
企業側の視点を持つカウンセラーとして働く人、雇用する人双方のブリッジとして又、管理職としての経験を活かしセカンドキャリア支援などカウンセラーや講師として活躍中。