【一人で悩まない、抱えない。専門家たちの活用方法】 第一回目:臨床心理士 ~不安との向き合い方~

更新日:2020年9月2日


がんの患者さんやサバイバーの皆さんを病院内外で支えている専門家の方たちをご紹介するシリーズです。その方たちのことを少しでも身近に感じていただいて、いざという時の頼り先を知っていただきたいと思いご紹介させていただきます。



今回は、がん研有明病院で6年勤務され、今は独立してお仕事をされて、がんと働く応援団の一員としても活躍いただている臨床心理士の宮崎加奈子さんにお話をお伺いいたします。

がんと働く応援団の野北がお話を伺いました。

<目次>

1.臨床心理士は心のケアの専門家

2.不安≠悪!上手につきあうコツは?

3.本当に困ったら専門家を頼ろう!

4.最後に

【1.臨床心理士は心のケアの専門家】

Q:まず、どうして臨床心理士を目指されたのですか?

宮崎さん(以下「宮」):私がちょうど小学生5年生の時に、いじめられた子の自殺があってそれをまねて自殺が連鎖するという

事件がありました。当時はスクールカウンセラーもいない時代でしたので、心のケアの仕事をしてそういった人たちの力になりたいなと思ったのがきっかけです。自殺する人だけでなく、いじめる側も苦しみがあるのではないかと思いました。

Q:臨床心理士のお仕事はどんなものですか?

:心理検査などの専門スキルを使って心の状態を見立ててからカウンセリングをするのが臨床心理士のお仕事です。臨床心理士は、大きな病院では緩和ケアチームにいたり、精神科でドクターと一緒にお仕事をしたり、企業や学校でお仕事をしたり、独立して開業する場合もあります。いずれの場合も心のケアの専門家として患者さんに接しています。

私は、がん研での勤務が長いのでがん患者さんのご相談を主にお受けすることが多く、独立した今でも同様です。

Q:心のケアに関してはよくカウンセラーという言葉を聞くように思うのですが、どう違うのですか?

カウンセラーは「相談役」という意味なので広義には同じです。心のカウンセリングを行うための資格がいくつかあって、日本では、「臨床心理士」「公認心理師」「産業カウンセラー」などの資格が存在します。そのなかで「臨床心理士」は歴史が長く、資格取得まで指定大学院での講義や実習、試験など基盤がしっかりしていることから今のところ、公的に一番信頼度が高い心理系資格となっています。2年前に初の心理系国家資格